忍者ブログ
名も無き言葉たち 散文 詩
[6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

長く冷たい
薄く引き伸ばされた
金箔よりも破れやすい
美しくもなく
しっとりもしていない
汚れきった膜に
油にまみれた
指が押し付けられる

跡がついて
べっとりと垂れ
こびりついた悪臭は
鼻についたまま

あなたに触れても
いいのかと
何度も問い直し
破れかけた膜に
涙を流し
乾いた笑いを浮かべる

もう終わってしまえば
もう美しくないから
このまま静かに
死に絶えていくならば
もう苦しまなくてすむだろうに
心は痛く
とても痛く
薄く引き延ばされて
そよ風にも
傷つけられそうになる

べっとりと染み付いた
べっとりと垂れてきた
洗っても落ちない

接点がなくなりそうで
欲しいものがあっても
遠いまま
未来は望めず
小さくしぼむ

油で汚れた指は
べたべたと
触れて汚れる
薄い膜

拍手[1回]

PR
夢の中みたいに
霞がかっていて
はっきりと感じる
指先の彼方

あなたの気配
あるのわかってるのに
指がひとつずつ
霧になって消えていく

もう掴めない
こんな手じゃ
触れられない

手が消えて
怖くなってうずくまる
私はどうしたのと
問いかけながら
なくした手のひらを
ぼんやり眺める

もう触れられない
悲しい思いを
釘のように
心に打ち込んで
ようやく流す涙

標本のように
固まり動かずに
息をすることなく
閉じ込められた心

やがてこの先
美しかった過去として
眺めることもあるでしょう

遠い遠いあの日の
遠い遠いあなたの
遠い遠い届かぬ
美しき涙として

拍手[1回]

震えてる
ふるえてる

ふるふると
指先でつついたように
ゼリーが
泥のついた手で
掴まれてしまうように

怖いと感じ
傷つけられている
気持ちだけ膨れ上がる
耐えられなくなって
崩れ去り

落ちていく
おちこんでいく

どうして私だけが
どうして苦しい
自分だけが
世界の中で
不幸になったかのように

自分だけが
世界の中で
一番の悲劇を

怖くなって
体がすくむ

認めて欲しい
受け入れて欲しい
どうして
認められない
どうして
受け入れられない

否定ばかり
私ばかり
嫌悪ばかり
向けられて
心がすくむ
立ち止まる
一歩も
進めない

誰か助けてと
誰か誰かと
心の声と
暴れまわる
不安の
つんざこうとする先に
従って
流れて

私はここにいたい
私は受け入れられたい

誰かの声を聞きたい
抱きしめて欲しい
安心して
私は
生きていていいのだと
実感したい

誰もが思い浮かべる
夢のような形を
どこかに探して
地を見る
空を見る
山を見る
水を見る

生きていて
そこにいて
いいんだよと
教えられたいから

震えてる
ふるえている
落ち込んで
おちていっている
今をあがく

たった一言の
認め合いが欲しくて

拍手[1回]

誠実さは「宝石」
優しさは「石」

付き合いは「利害」
情愛は「赤誠」

拍手[1回]

幾秒もの時間が長くて
幾時間の流れが短くて
離れている時間
一緒にいる時間
なぜこんなにも
苦しく切ない痛みに
嬉しさを与えたのか

恋をすれば一つ
新しい扉を開けて
新しい景色
嘘をついた
幾時間の流れの中
また心にしまって

思い出の空は
小さな箱の中に
仕舞い込んだまま
心の瞳で
見つめ続けている
もう少しだけ
また戻らせて

肩越しに振り返り
ふと笑っては
また歩き出す
明日という時間に
遠くなっていく過去に
背を向けながら
抱きかかえていく

拍手[1回]

もしかしたら
もしかしたら

もしかしたらの
もしかしたらで
遠いところ

初めにあった気持ちは
もしかしたらの
もしかしたらで
もしかしたらと
怖がってしまって
今はどこかわからない

もしかしたらの
もしかしたらでも
不安で怖くて

もしかしたらなんて
ないかもしれないのに
もしかしたらが
とまらなくなって

もしかしたら
もしかしたら

裏切りなんて
ないかもしれないのに
もしかしたら
でも
もしかしたら

わからなくなって
誰かにすがりつく

でも
もしかしたら
もしかしたら

とまらなくなって
疑ってしまって
謝ることもできずに
素直になりきれずに

もしかしたらの
もしかしたらを
もしかしてと考えて
もしかしたらと
立ち止まる

どこまで来てしまったの
もしかしたらで
居たくもない場所に
来てしまって

もしかしたら
もしかしたら

拍手[1回]

誰だって
精巧な機械みたく
きちっとできないのに
人のことになったら
責めたくなってしまう心

抱擁のひとつも
遠ざけてしまうなんて
少しだけ切ない

ギスギスした心は
どこから来たの

笑えない気持ちは
いつから続いているの

空が心に沁みない
花がどうでもいい
音楽が邪魔になる

緊張した心で
荒んだ心で
追い詰められた汗で
うまくいかない苛立ちで

誰だって
精巧な機械みたく
きちっとできないのに
人のことになったら
責めたくなってしまう心

拍手[1回]

抱きしめて
声になびくぬくもり
爆音と飛行機雲
あなたは遠くへ

新しいぬくもり
新しい気持ち
置き去りにした
いくつもの
置き去りにした
忘れそうなもの

胸の中に
包まれながら
空港の屋上で
いくつもの旅立ちを見る

変化をする
女は変化をする
新しい恋に落ちて
新しい気持ちをまとう

眼差しは合わせずに
心に秘める
女は変化する
毒のように
蝶のように

拍手[0回]

人の絆は細い糸
編み込めば
少しは強い

簡単に切れる絆は糸
細く脆く
頼りない

伝え合いは
糸電話のように
離れれば
離れるほど
雑音が入り
聞こえない

思い出そうとして
思い出せず
繋がろうとして
結びあえず
絡まって繋がって
繋がったつもりで
ほどける

少し引けば
ぷつりと切れる
強い絆と
感じていたものは
ハイヒールのかかとに
少し引っかかったくらいで
すぐに切れてしまう

拍手[0回]

不安はない
大人の「声」に
反吐が終わらない

拍手[0回]

PREV ←  HOME  → NEXT
プロフィール
HN:
光野 朝風
性別:
非公開
最新CM
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
フリーエリア
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
Copyright (C) 2024 ぽえむーん(コトノハ) All Rights Reserved.

Photo by (c)Tomo.Yun   TemplateDesign by kaie
忍者ブログ [PR]