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名も無き言葉たち 散文 詩
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例えばそれは誰かに毎日否定されることである
例えばそれは誰かに必要ないと毎日言われることである
例えばそれは誰かに邪魔だと毎日言われることである
例えばそれは誰かにお前はそれでは他では生きていけないと言われることである

どこで生きていけばいいのか どこだったら生き延びられるのか
この恨みは誰かを殺すことで完結するのか
この閉塞は自分を殺すことで終わらせられるのか
自分を語ることで誰かに嫌われ
自分がわからぬままに誰かにも見放される

例えばそれは誰かへ毎日話しかけらぬことである
例えばそれは誰かと一緒にいられる手段を持たぬことである
例えばそれは誰かが得ているものを毎日欲していることである
例えばそれは誰かにお前はそれでは他では必要ないのだと言われることである

どこで生きていけばいいのか どこだったら生き延びられるのか
この侘しさは叫ぶことでは何も届くことなく終わり
この悔恨はどこまで遡れば見つけることができるのか
自分を語ることで誰かに嫌われ
自分がわからぬままに誰かにも見放される

繰り返しじゃないのに
繰り返しているのに
どこかでいつも同じようで
繰り返したくないのに
繰り返しを終わらせたい

走るごとに空回りで詰まらなくなっていく
笑うごとに道化師になり誰かと離れる
壊れて壊れて飲まれるってそういう楽しさ
笑っていられるほど馬鹿じゃないさ 空も

天から流れてるのに 朝も昼も夜も
隙間から見ようとする か ら く り の
く り か え す く り か え し

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あなたは旅立っていくのですね
私を置いて
いずれ小さな私の存在は思い出さず
新しい道へと行くのですね
そうでしょう
いいでしょう
それが新たな道を選ぶということなのですから
いいでしょう
そうでしょう
道筋の違う明日があるということなのですから
新しい道へと行くのですね
いずれ大きなものたちを掴もうとせんがため
私を置いて
あなたは旅立っていくのですね

遠く遠くとても遠く
思い出せないほど走り出した時
私はあなたを見送ります
振り向くなどとんでもない
振り向かずに走りゆけば
私は思い出にもならずに
苦にもならならないほど消え去り出した時
必要のないほどに消える

あなたは旅立つべきなのです
我らを忘れ
いずれ年月の日差しの強さは忘れて
月夜の調べも知るのでしょうね
そうでしょう
いいでしょう
それが新たな命を選ぶということなのですから
いいでしょう
そうでしょう
命運の違う血路があるということなのでしょうから
勇気を抱いていくのですね
いずれ困難へと立ち向かおうとせんがため
我らを置いて
あなたは旅立っていくのですね

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私は私自身の許しを請えない
私は私自身を何者か知らない
空を見上げて雲間の光に心を潤わせても
私の立っている大地の土を知り尽くせない

上っ面の私は私以外のものを見つめて
中身の詰まらぬ私はいつも外へ求める

答えの見つからぬ答えを見つけようとし
惑い惑わされ迷い行き先もわからずに
抱いていたものの大事さもわからず
抱きかかえたものを捨てられもせず
笑おうとしていた励まそうとしていた

私は私自身の罪を背負えなかった
私は私自身を近くには見てなかった
涙を流して少しの慰みに心を潤わせても
あなたの立っている場所までは辿り着けない

坂を転がり落ちて私だけが傷ついていて
削れていく救いのない命は声達と離れ

誰かにしがみついて喚いていた時間を連れ戻して
迷い迷わされ千鳥足の行き先もわからずに
飲み込もうとしていたものさえ吐き出して
泣き崩れたものが何かも理解できず
誰かの手を繋ごうとした仲間だと思おうとした

光は見えているのに遠くに見える
光は当てられているのに寂しく感じる
私は見えているのに何もつかめずにいる
私はあたたかいのに

誰かの言葉が遠くて会話ができない
それでも誰かの声にしがみつきたくて
まだ命はここにある

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誰だってさなんて
誰かを巻き込んで
許しなんて集めようとして
あなただって
わたしだって
気に食わない手を握ろうとして
暗くなってかくれんぼの仲間集めてる

唇や目元の色が気に食わない
美しく格好よく生まれればよかった
怖くてわからなくなるよ
目の前に広がる宝石みたいだった化粧品
散らばるだけ散らばって
古くなったら使えなくなって

飛びたいな遊びたいな
優しくなりたいな
笑えたらいいな
楽しく生きられればいい
一番濃いアイシャドーで
顔に傷みたいな線を描いて
鏡見て笑っちゃう

迷っている間に
誰かを巻き込んで
胸が羽のように舞い上がって
あなただって
わたしだって
とろける毒を飲み干そうとして
泥になって沈む気持ちよさに酔ってる

間違ってたんじゃないの昨日なんて
何が間違ってたなんて考えたくない
怖くてわからなくなるよ
新しく手に入れた明日を変えていくはずの化粧品
使うだけ使ってみて
早くしないと置き去りに 待ってよ 待ってよ

飛びたいな遊びたいな
優しくなりたいな
笑えたらいいな
楽しく生きられればいい
一番嫌うリップスティックで
顔に目立つように線を描いて
鏡見る前に飛ぼう飛ぼう遊ぼう

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ぽたりぽたりと落ちていく
生き血の落ちる静かな音
あとどれほどの時間
景色を眺めることができるのか

恐ろしい声が響いている
亡者たちの低い地鳴り
震えるほどに足元から伝わり
立ちすくむほどに揺れている

遠くに見える景色に
手を伸ばすも届かず
歩みは砂地に埋もれていく
諦めるな諦めるな
それでも前に進むのだ

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心が潰されて明日をもわからなくなることがある
魂が深く傷ついて生きることさえも諦める時がある
死んでしまった方が人生は楽だとしか考えられない時がある
突然涙が溢れだし感情も制御できず誰にも理解されずもう自分の人生は終わったのだと悟った気持ちになる時もある
死ぬタイミングは自然的なものが普通で物理的なものや意思が関わってくると不自然なものと見られる
恐ろしいことだ
死んではいけないという恐怖感さえある
何故死んではいけないのか
楽にさせて欲しい
生きている限り苦痛は続くのか
何年も何年も耐えてきて今まで耐えてきた以上の苦しみがこれからも続くのか
何のためにその苦痛は続くのか
誰もが答えを持たずに進んでいて幸福な人間は不幸な気持ちを踏みにじり
アドレナリンは周囲の弱り切った心をぶん殴り散らして死体の山を積み上げる
地獄のような世界は続いていくのか
幸福は宝飾品のように見せびらかす時代になったのか
幸福でさえ物質的に扱われるようになったのか
安心できる場所は何処だ
死ぬことで救われるのか
何が正しくて何が間違っているのか
迷いと戸惑いが日々濁流のように押し寄せて人生さえも流される時がある
助けてとさえ言えない恐怖の沼の中で
魂は刃の地面を歩き続けている
誰かが自分の靴を探せと言っている
誰かから借りた靴では歩けない
誰かが用意した靴でサイズの合うものを見つけなければいけないのか
助けて欲しい 助けて欲しい
泣くことができればいいのに 泣ける場所が 泣ける相手がいればいいのに
恐ろしいまま 魂まで傷ついている

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手を伸ばすことが
無意味に感じているはずなのに
人は手を伸ばして
無意味さを振り払おうとしている

朝焼けは手を美しく彩ることもあれば
激しい雨脚に手を濡らすこともある

星空に手を伸ばす時に感じる
小さな輝きに包まれる感触は
銀河を知らずとも消えゆく星は胸に落ちる

地を揺らすこともない広がりは
地に身をつける者たちの羨望にもならず
転ばぬ石を探し さ迷い希望を奪う

声を求めて地を眺め
現実は足跡さえも見ずに汚れる

誰もいないところで手を伸ばし
誰もいないところで自由になって
誰かに気が付くように叫んで
小さな世界が滅びそうだからなお

朝日が落ち込み星は消えていく
巡る時に憂いと新しきを感じながら

星の命を知ることを前にして
流れる炎の命運を空に知りながら

手を伸ばすことは
無意味にも感じていないはずなのに
手を伸ばした後に
無意味さの理由を探してる

朝焼けは手を焼きつき焦がすこともあれば
激しい雨脚は足を腐らせることもある

星空が広がっている時に感じる全能感に
身を焦がせて涙を星に届けようとする

明日が何かを知らぬままに今日を失いつつ
星の命の流れの中で塵のように悩みゆく

誰も知らない場所で人より大きく
誰も知らない意識で人より壊れ
誰もがわかるはずの果てで
小さな感触さえも滅ぶからなお

銀河の石は地にはなく
明日の滅びも光の数えの先

無意味とも思える声を叫ぶのだろう
無意味だと思えても命を叩くのだろう
答えなどない流れの中で求めるのだろう
失わないように見失われないように

手を伸ばすことの正しさに
掴みたい重さを探し求めつつ
手を伸ばし叩かれる不条理さに
消える星空の迷いに失いつつ

星空の広がりは
手を伸ばした広がりは
高鳴っている鼓動の先は
明日の何処かにいる宇宙の星の

WA・た・SHI

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あんな人みたいに
地球を自由に泳いでみたい

できるはずなのにおかしいな

人生は
うまくいかないかのように
感じているだけなのに

沢山ワケを作りすぎてて
歩けなくしているんだよ

恨みあうかのように言葉を投げかけても
きっと夜道を襲われるんじゃないかって恐怖している

もう少し笑った方がいいような気がするのに
誰かの一鳴きでびっくりして
それから飛べないでいる

みんなが見上げて
一番高く飛んでるやつが偉いやつみたいになってて
雛は踏みつぶすんだ

お化けが出てきて
嘘だって言いあうんだ

きっと自由なお化けは
クラゲみたいに泳いでいるんだよ
地球を自由に泳いでいるんだ

できるはずなのにおかしいな

人生はうまくいかないかのように
感じているだけなのに

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突然出会った綺麗な繋がりで
出会ったあなたは臆病だったのに
どうして今私だけ怖くなっちゃうんだろう
伝えることもできなくて叫ぶ手段を失ってる

一度何かを失うと進めなくて泣いている
膨らんで引きちぎりそうなほどで飛んでいく
想いは私を連れていく 想うだけで私の中と別れていく
迷うだけで友達と確認する日々の予約は苦しくて

私が決めたはずの明日は負けないように塗り固める
想いの孤独は交換し合った言葉で繋がる
考えて本当の想いを忘れたのは一体誰なんだろう
思い出そうとしてもわからなくなるほどに

どんな詩を送ろうとしたかわかるのかな
わからなくなってインクは一晩経った紙に飛び散っていた
動揺しているのか冷静になったのか
急に別の事思い出して正気に返ったんだ

だったら私の好きはおかしかったのかな
あなたの存在すら間違ったことにならないのかな
恋心みたいな感情くらい さっさとゴミ箱に入れたいのに
臭くなってくるのが嫌いだから 別の場所で埋めてしまいたい

誰かと話すのが嫌になって私を隠していく
ママは饒舌になった私が好きになったみたい
なんだか居心地がよくなった私は私が好きになって
泣きながら大切な人だった人を忘れていくんだ

明日は思いっきりアップデートして何もかも忘れるから

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ガラス戸に濡れた霧の先に
玄関を抜け出して
レースをまとった肌は濡れる

歩き慣れた道の先に
迷いを誘うような憂いが満ちる
声を上げて自分に付きまとう
誰かが出した言葉も絡まって

道は濡れて滑りそうで
雑草は道端にはびこって
綺麗な道なはずで靴は泥まみれ

見つめ慣れた空の先に
憂鬱を映し出した雲が満ちる
心を込めた自分に付きまとう
誰かが出した感情も絡まって

土砂降りの中 靴は滑って
傘は空を舞って 泥にまみれた
雨粒は真っ直ぐに瞳を叩いて
雨 涙 悔しさ 情けなさ
大事な人のぬくもり想った

指を絡め合う熱の先に
壊れそうにゆらめく愛が満ちる
冷えてしまわぬように包み込み
繋ぎ結んでもう少し胸を合わせて

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