グラスの底にへばりつく
乾いた赤ワインのシミ
洗うことなく
二日酔いの頭痛を消すべく
洗わず水を入れる
赤インクのように
水に溶け
多少アルコール臭い水を飲み干す
洒落たものは何一つなく
昨夜の痴話喧嘩の悩みに
胃がひねられる
脳味噌を取り出して
酒に溶かして
甲羅酒にしても
旨いだなんて言って
誰も飲みやしない脳味噌を使い
また悩みにふける
銭はあるかと財布の金を数え
すぐに数え終える中身に
苛立ちを感じ
銀行の金庫の金はいくらかと
つまらぬ妄想を始め
冷蔵庫の中の残り少ない味噌で
きゅうりをかじる
昨日抱いた感触は
誰のものか
かすかに残った膨らみの感触に
一人思い返しては
股間をまさぐる
安酒は底をつき
一杯の酒に飢える
女を欲しては
財布を何度もほじくり返し
中身のなさに悪態をつく
金にも女にも見放され
小さな部屋でうずくまる
部屋が狭まり押し寄せてくる
自分に心地良い狭さで収まると思いきや
窮屈な程度に収まっている
居心地の悪さに
諦めを向けるのか
挑戦としてあがき続けるのか
阿呆の一生は
妬みの言葉で埋め尽くされる
乾いた赤ワインのシミ
洗うことなく
二日酔いの頭痛を消すべく
洗わず水を入れる
赤インクのように
水に溶け
多少アルコール臭い水を飲み干す
洒落たものは何一つなく
昨夜の痴話喧嘩の悩みに
胃がひねられる
脳味噌を取り出して
酒に溶かして
甲羅酒にしても
旨いだなんて言って
誰も飲みやしない脳味噌を使い
また悩みにふける
銭はあるかと財布の金を数え
すぐに数え終える中身に
苛立ちを感じ
銀行の金庫の金はいくらかと
つまらぬ妄想を始め
冷蔵庫の中の残り少ない味噌で
きゅうりをかじる
昨日抱いた感触は
誰のものか
かすかに残った膨らみの感触に
一人思い返しては
股間をまさぐる
安酒は底をつき
一杯の酒に飢える
女を欲しては
財布を何度もほじくり返し
中身のなさに悪態をつく
金にも女にも見放され
小さな部屋でうずくまる
部屋が狭まり押し寄せてくる
自分に心地良い狭さで収まると思いきや
窮屈な程度に収まっている
居心地の悪さに
諦めを向けるのか
挑戦としてあがき続けるのか
阿呆の一生は
妬みの言葉で埋め尽くされる
いつの間にか
当たり前になり
いつの間にか
少しのシグナルに
気がつかなくなる
いつの間にか
これでいいと思い
いつの間にか
最初の熱が失われている
どちらともに
徐々に薄い失望が重なって
どちらともに
どうしようもないと思い始める
興味は失われ
行動が無意味に思われ
会話は愚痴ばかりになり
話し合いは文句になる
して欲しいことばかりを言い
出来ることは後回しになる
苛立ちは積もり
互いの顔すら嫌になる
誰かと比べだし
あいつはいいが
君はダメだと批判する
互いに卑屈さと怒りをぶつけ合い
ついにはサヨナラをする
私たちの付き合いは
いかにして間違ったのか
私たちの関係は
いかにして崩れていったのか
私たちは好意を持ち寄っていた
私たちはうまくできると思っていた
だけれど今の状態にも慣れた
外は輝いているのか
もしかしたらここよりましかも
夢ばかりが膨らんで
現実は手付かずのまま
当たり前になり
いつの間にか
少しのシグナルに
気がつかなくなる
いつの間にか
これでいいと思い
いつの間にか
最初の熱が失われている
どちらともに
徐々に薄い失望が重なって
どちらともに
どうしようもないと思い始める
興味は失われ
行動が無意味に思われ
会話は愚痴ばかりになり
話し合いは文句になる
して欲しいことばかりを言い
出来ることは後回しになる
苛立ちは積もり
互いの顔すら嫌になる
誰かと比べだし
あいつはいいが
君はダメだと批判する
互いに卑屈さと怒りをぶつけ合い
ついにはサヨナラをする
私たちの付き合いは
いかにして間違ったのか
私たちの関係は
いかにして崩れていったのか
私たちは好意を持ち寄っていた
私たちはうまくできると思っていた
だけれど今の状態にも慣れた
外は輝いているのか
もしかしたらここよりましかも
夢ばかりが膨らんで
現実は手付かずのまま
数多くの視線に晒されて
私の居場所がなくなってしまう
レーザーのように
鋭く射抜かれて
私の体に穴が開いてしまう
避けようとして
私の体は歪んでいく
そのままの形でいられない
自分の形がわからなくなる
私が私のままでいたら
私の場所はどこにもなくなって
生きる世界すら追い出されてしまう
私の苦しみを共有するために
鋭い視線を掻い潜っている人たちと
ひっそりと語り合おうとして
私たちの違いに愕然として口を閉じる
私たちは苛立ちを感じあいながら
誰かの視線で歪んだ自分を卑屈に思い
視線の形に添って
機能的に動く誰かをどこかで羨む
攻撃的な戦争のような鋼鉄の視線に
心を射抜かれてしまったら
私はどうやって進んでいけばいいだろう
有刺鉄線の蜘蛛の巣が
迷路のように人生を阻んでいる
傷つかないように迷わないように
避けようと避けようと
ああ ここはどこだろう
気がつけばどこに行こうとしたかわからない
ただひとつ明かりがあったとしても
遠い 遥かに遠い
それでも命に背中を押されて
私はうずくまることを許されない
許してはもらえない
私の居場所がなくなってしまう
レーザーのように
鋭く射抜かれて
私の体に穴が開いてしまう
避けようとして
私の体は歪んでいく
そのままの形でいられない
自分の形がわからなくなる
私が私のままでいたら
私の場所はどこにもなくなって
生きる世界すら追い出されてしまう
私の苦しみを共有するために
鋭い視線を掻い潜っている人たちと
ひっそりと語り合おうとして
私たちの違いに愕然として口を閉じる
私たちは苛立ちを感じあいながら
誰かの視線で歪んだ自分を卑屈に思い
視線の形に添って
機能的に動く誰かをどこかで羨む
攻撃的な戦争のような鋼鉄の視線に
心を射抜かれてしまったら
私はどうやって進んでいけばいいだろう
有刺鉄線の蜘蛛の巣が
迷路のように人生を阻んでいる
傷つかないように迷わないように
避けようと避けようと
ああ ここはどこだろう
気がつけばどこに行こうとしたかわからない
ただひとつ明かりがあったとしても
遠い 遥かに遠い
それでも命に背中を押されて
私はうずくまることを許されない
許してはもらえない
同調を欲していた
一つになることを渇望していた
気がつけば深く強く
好きになればなるほど
ひとつになりたい
もっと自分と一体になって欲しい
感覚を一つに
痛みも喜びも価値観も
すべて分かち合い
完全な理解を
求めれば求めるほど遠くなり
諦めれば諦めるほど苛立つ
しょうがないよね
頭でわかっていても
衝動が止まらない
指を噛み 肉を切り
涙を流す 血を流す
君はどうして冷静でいられる
君はどうして気づかないでいられる
もっと理解を もっと同調を
私が憮然な顔になる前に
好きでもうまく伝えられない
愛してもどうしていいかわからない
もっとひとつに
でも君は別の人間
ひとつになれない苛立ちと
伝わらない感情と
言葉にできないフラストレーション
ちかちか花火のように瞬いて
眩暈の中で
目を閉じられずにいる
抱いて 抱きしめて
きつくきつく
愛して もっと愛して
心が揺らがないように
体が勝手に動かぬように
あなたの鎖でもっと縛り付けて
私を繋いで飼いならして
あなたにその力量と
強く深い愛情があるのなら
一つになることを渇望していた
気がつけば深く強く
好きになればなるほど
ひとつになりたい
もっと自分と一体になって欲しい
感覚を一つに
痛みも喜びも価値観も
すべて分かち合い
完全な理解を
求めれば求めるほど遠くなり
諦めれば諦めるほど苛立つ
しょうがないよね
頭でわかっていても
衝動が止まらない
指を噛み 肉を切り
涙を流す 血を流す
君はどうして冷静でいられる
君はどうして気づかないでいられる
もっと理解を もっと同調を
私が憮然な顔になる前に
好きでもうまく伝えられない
愛してもどうしていいかわからない
もっとひとつに
でも君は別の人間
ひとつになれない苛立ちと
伝わらない感情と
言葉にできないフラストレーション
ちかちか花火のように瞬いて
眩暈の中で
目を閉じられずにいる
抱いて 抱きしめて
きつくきつく
愛して もっと愛して
心が揺らがないように
体が勝手に動かぬように
あなたの鎖でもっと縛り付けて
私を繋いで飼いならして
あなたにその力量と
強く深い愛情があるのなら
たくさんの言葉よりも
たった一度の抱擁がぬくもりを与えることがある
たくさんの触れ合いよりも
たった一言の言葉が心を動かすこともある
たくさん与えればよいものではなく
たった一つだけのことだけでも寂しくなる
言葉を並べれば
矛盾したことはたくさんあって
行動だけでは
不安になることはたくさんある
どうして私たちは
空を見るとき石につまづき
地に目を見張るとき空の広さを忘れるのだろう
どうして愛を行おうとせず
愛を語りたがるのだろう
どうして恋に憧れて
傷つくことを恐れるのだろう
遠くを眺めて
近くを見逃し
機会を逸しては
夢を見続ける
急ぐ必要はなくとも
歩みを躊躇する必要はない
手の届くものを手に入れて
私たちは空を目指す
バベルの子供たち
たった一度の抱擁がぬくもりを与えることがある
たくさんの触れ合いよりも
たった一言の言葉が心を動かすこともある
たくさん与えればよいものではなく
たった一つだけのことだけでも寂しくなる
言葉を並べれば
矛盾したことはたくさんあって
行動だけでは
不安になることはたくさんある
どうして私たちは
空を見るとき石につまづき
地に目を見張るとき空の広さを忘れるのだろう
どうして愛を行おうとせず
愛を語りたがるのだろう
どうして恋に憧れて
傷つくことを恐れるのだろう
遠くを眺めて
近くを見逃し
機会を逸しては
夢を見続ける
急ぐ必要はなくとも
歩みを躊躇する必要はない
手の届くものを手に入れて
私たちは空を目指す
バベルの子供たち
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光野 朝風
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