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名も無き言葉たち 散文 詩
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激しい雨が 屋根を叩く
体を叩くような 音を立たせて
激しい雨は 我が命を踏みつけそうで

怖い夜を 過ごして一瞬
雨脚弱まり 杞憂の懸念

我が魂のあやふやさよ
明日には忘れて新しく

かの人よ あなたの魂は何処
河を渡りし かの人たちよ
我が言の葉は何処に帰りしか
我が魂よ 我は何処の人の言葉を語りしか

我が美しき かの人たちの雷命よ
轟き慟哭しつづける雷鳴なる命の動揺よ
我が悲哀は 永久に語り続け
我が美しさは 永久に囚われ続け
美しき 広がる彼岸の色よ

激しい雨が 余韻を残す
景色を割るような 色を広げて
激しい雨の 夢痕のようなほころび

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壊れそうなほど伝えても
振り向いてくれない数え切れないもの
壊れた沢山のものを捨て去って
振り返りもしない無駄に思えるもの

何も背負いもせず 何かにのしかられつつ
自分は誰なんだ 自問自答繰り返して
まるで馬鹿な犬みたいに 餌を探してる

壊れそうなほど叫んでも
振り返らない人々の波の中で
壊れた沢山のものを拾い集めて
零れていく抱えきれずに落ちていく

生きられも死もせず 流されるまま腐れつつ
世の中は何なんだ 若さのまま繰り返して
まるで汚れ猫みたいに 人を拒否してる

壊れそうなほど外れても
満たしてもくれない命の問いかけ
壊れるこれからのものが不安で
笑えもしない臆病な日々は進まず

壊れそうなほど生きていると
振り向き笑いあった少なからずの絆
壊れそうな数々の時を集めあって
語り笑い合えるんだ無駄のようなもの

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     窓際で君は死んでいた
       青白く眠るように
    光の粒を腐敗の種として
    冷たい瞳は開いたままで
   流れるテレビのニュースを
聞こえなくなった耳に届けている

     感じなくなった皮膚を
    君が飼っていた熱帯魚が
 気がつきもせずになぞっている
     夏の灰は空を切り刻む
      降り注いだ色の破片
    君の死から一日もせずに
   歌うことを忘れてしまった 全てのもの

   君を感情のまま抱きしめる
   薄紅の唇に一番近くなって
  いずれ滅び行く全てのものを
 救えず自分だけ生きながらえた
 後悔の園をナイフで切り分けて
 涙を散らしながら地につまづく

       窓際の君の死体は
         美しいほどで
     風になびくカーテンは
       君の頬をかすめて 君を壊した
  全ては元に戻らず進んでいく
 きっと夢のように現実を捉えて
すべては過ぎ去った時の暗闇へと

  モーターの音が部屋を満たし
    冷蔵庫は動き続けている
  君がやり残した全てのことは
 二度とわからず閉じ込められた
  見渡せば終わりゆく心だけが
    ホルマリン漬けにされて
     あがいた力は空へ帰り 世界は零へ


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半透明のビニール袋を被り
得体の知れない物体が
くらげのように泳いでいた
水のように形は変わり
イカのようにも
貝のようにも見えてくる

半信半疑の世界を頭に被り
得体の知れない思考が
くらげのように泳いでいた
石のように脳は固まり
散ったハスのようにも
アスファルトの欠片にも見えてくる

溺れ死んでしまいそうな
世俗の空気は
大気に泳ぐ生き物を殺していく

反対車線のハイビームを被り
得体の知れない厳罰が
くらげのように泳いでいた
灰のような汚れに変わり
着ている服となって
看板を掲げているようにも見えてくる

小さな世界にしがみつき
捨てられずに澱み
外の世界への窓は鉄のカーテン

反省文を並べ立て体を覆い
得体の知れない恐怖が
くらげのように泳いでいた
明日のように時間は鈍くなり
枯れた花のようにも
会えない恋人のようにも見えてくる

もうわからないくらいに
半透明のビニール袋
叫び声も遮られて
いつの間にか窒息しそうな
袋の中に紙くずのように
入れられて呼吸してる

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大きな夢は飛び立ち
小さな石は転がり
水は雨に汚され
凜と海は泣く

続くまどろみ
虚無と隣り合わせの



薄らいだ雲の隙間
壊れそうな視界は
心の奥底
澱み浮かんで
消えては音を立て

苦しいのは誰
アイツ見つけた
殺してしまえ
追い立てる
燻り出す

何処かへ
見えない
見えているはずのもの
どうして
何もわからず
迷いの



許せないのは
乏しいのは
欠落したのは


意味もなく
感情のぼんやりとした
形にならない
いくつもの
孤独は
あちら側
こちら側
浮かんで破裂する

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少し体が元気だと
おなかが随分空いてくる
あれほど体が重かったのに
治りかけると腹が空く

病気をしがちな体でも
美味そなものはすぐわかる
食べてみたいけど
あれダメこれダメ我慢しろ
抑圧されると腹が立つ

目の前でいいもの食べられ
自分だけ我慢して
少しだけなら食べれるのに
あれダメこれダメ我慢しろ
よだれだけが出てきて辛い

いつもは気にもならない
あれやこれや些細な事
腹が立ってしょうがなくなる
もっと自分は優しかったんじゃ?
貧していくことに慣れ果て
願望だけが膨れて
叶えられい恨みは
いつの間にか心に巣食う

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悲しい出来事を知っている
嬉しい出来事を知っている
古代の湖は凍り付いている
魚たちを
美しいままで
色とりどりのままで
闘いの途中の虎たちが
水浴びの最中の鹿たちが
魚を捕りに潜った鳥たちが
厳冬よりも深い寒さの中
ガラスを鈍く割るように
音を立てて水が凍る
枯れ木が折れて
命の最後を奏でる
薄暗い湖の底で
一匹だけ生き残った古代魚
大きな体で小さく小さく
心は孤独なままで
天上の曲折の灯
いつかの青葉
夜に閉ざされ
心は廃れて
湖の底の
醜い泥
いつしか
生の喜びを忘れ
仲間の声も忘れ
濁りきった瞳で
見つめる闇の底
呼吸を続け生き残り
湖の主となり光を諦める
凍る鋭い音が迫り来る
日々近づいて静かに時を待つ
古代魚が吸い込んだ闇を吐いたとき
どこかで枯れ木が折れる音がして
湖が一瞬だけ色づき動き出し
早々と闇を渦巻かせた
少しだけ鼻に残った
昔の香りを
感じさせ

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重く
のしかかるのとは
違い
心を
溶かし続けていた
現状

意識の集合体は濃度を増して酸となる
溶ける
溶ける
見えぬ我侭さは限度を超えて酸となる

甘く
聞こえてくる
明日
隣接
誰かとの区別
曖昧

強さの信仰心は濃度を増して
酸になる
溶ける
溶ける
酸になる
戦いの
思想は
弱さを
救済せず
酸に

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書きかけの詩が消えて
書きかけの思いが消えて
それはそれは汚らわしいもので
ドロドロに染まりきったもので
のたうち転がりまわった
心の弱きもので
這いつくばって
這いつくばって
泥に塗れようと
汚れようと
ずるずる
ずるずる
往生際の悪く
前進しようと
地を掻き毟って
手を伸ばし引き寄せ
観念すらできず目を開き
ドロドロの見た目とは違ったもので
それはそれは熱さのようなもので
書きかけの思いを書き直して
書きかけの詩を消さずに
心に刻み残しながらも
岩に記すかのように
魂を削り生きる

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いってってってって
痛 痛 痛 痛 痛
つっ つっ ツッ ツゥ クッ

ガッドッドッドッド
雷 雷 雷 雷 雷
だっ だっ ダッ ダゥ ズッ

ちょうど角を曲がった所
出会いがしらにぶつかって
雲行き怪しくて
雷雨 豪雨 暴風雨

おっとっとっとっと
倒 倒 倒 倒 倒
トッ トッ ウッ ウゥ ガッ

指先触れそになった時
素早く離そとしたのに
強烈な磁力で
接着 密着 強襲的

身をねじり避けようとした所
引き倒されて乗られる
君の名は「不幸」
冗談 冗長 腐れ縁

いってってってって
ちょいとぶつかっただけさ
痛 痛 痛 痛 通

ガッドッドッドッド
立ち上がり進んでいくだけさ
雷 雷 雷 雷 来

口数多く語り合うより
もうそろそろいいかい
視線逸らして
幸甚 慶幸 突破口

雨の止む日は必ず来るから
豪雨からは逃げるが勝ちさ
雲間の光は訪れる
払拭 復興
命ある限り

トントントトントトントン
進んでいけるものなのさ


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