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名も無き言葉たち 散文 詩
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見つめること
見つめられること
見つめあうこと

小さな思いが大きくなって
心地よい風が止まらなくなった

やがてただの荒野が野原になって
花がたくさん咲いた
涙も幸せも吸いこんで
大地に深く根をおろし
悲しみの荒野に咲き乱れた
今は雨も嬉しく
花弁を伝う雫も
葉を打ちはじけ飛ぶ雫も
みんな花を咲かす命になった

冷たい夜を溶かした命は星になって
夢を持った花を見守った

朝は希望を持った鳥たちが
はるか彼方の地平線を目指した

語ること
語られること
語り合うこと

繋がる思いが大きくなって
空を覆う絆が止まらなくなった

やがてただの石が宝石になって
心にたくさん散りばめられた
涙も幸せも吸いこんで
記憶に消えずに飾られ
悲しみの心を笑顔にした
今は誰かに微笑みかける
頬を伝う喜びも
絡めて離さない人の弱さも
空を羽ばたく大きな希望になった

 

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わがままばかりで傷つけて
わがままばかりで呆れられて
誰も残らなくなって
いつの間に
人を疑っていました

人を疑うようになって
人間不信になり
世界は裏切ったように感じた

どうすれば元に戻れるのかどうかも
どうすれば平穏な気持ちになれるのかも
わからないまま

小さな犬を拾いました
誰かが捨てた犬
誰かを求めて泣いていました
まるで自分のように

この子は生きたいだけ
でも自分はきっと
自分のせいで人に捨てられた
わがままを言って
本当に生きようとしなかった

私は犬を拾って帰った
一緒に生きようと
そう犬と密かに約束しながら

 

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甘美でゆれるあまたの心地よさは世界を満たす
あなたの素晴らしき存在を称え
人の世に生きる切り裂かれるような痛みと血を分かち合う
愛しきあなたを抱きしめ
闇夜に輝く星を見る
夜がしらみ始め星が消え
この地上にあなたという輝きが残る

強く握って離さない手の
この命の力を
胸のうねりに溶かし込んで
声が枯れるまで叫ぶ
あなたの名前を

命の咆哮は空に響き渡り反響する
激しく命の光が飛び交いぶつかり合う
すべては調和し溶け合う
ぶつかり合い変化し時が過ぎる
あなたの声が時にこだまする

繋ぎ繋がりあい
ゆられゆらぎあい
染めて染めあい
永久に広がり続ける波紋は
いくつもの濃淡をつけて
色をつけて泣き叫ぶ
生きていると嬉しさに泣き叫ぶ

闇夜が明けたとき
光は慈愛の母を形どる
月夜の罪は許され
心は静寂の中で浄化される
瞳から溢れる涙は汚れを洗い
すべてはあなたへと微笑み返す

この世界が体の中へと染み込んでくる時
あなたは命のゆらぎを感じている
おぼろげなものはしっかりと胸に刻まれ
あなたは命に呼ばれ続ける
永久に命に呼ばれ続ける
時が滅び去るまで刻み続ける

 

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闇夜にキラリ
ふわり堕ちる
共に生きてゆけたら

冷たいあなたは熱で溶ける
私のあたたかい肌で溶ける

想い強いほど
体火照るほど

答えのない光を浴び
続く闇夜に希望を散らす

くるりくるり
まわり堕ちる

あなたと一緒に踊りましょう
あなたに触れぬように犯さぬように

光の白鳥は何羽も光の街の上を飛ぶ
幾人もの想いを乗せて
幾人もの願いを乗せて
誰もが想いを届けたいと強く願って

地に降り積もり忘れ去られる
あなたと生きたい
花のようなあなたと
花のように空を舞う
雪よ花よ
踊ろう踊ろう
願いも想いも抱きしめながら

 

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ちょっと手を見せてご覧

これは正直な手だ
君は嘘をつけない人だね

君の正直は時々人を傷つけるね
君はうまく嘘をつけなくて
その嘘で人を傷つけてしまうね

君は人を傷つけることをとても悲しんでしまう人だね

目を見せてご覧

まっすぐで輝いている

とても優しい目だ
包み込むような優しい目だ

君が悲しんでいるのはどうしてかな
君は一人ぼっちで寂しくても
その時だけ正直になれない人かな

笑いかけてご覧なさい
勇気を出して
仲直りしようと
少しだけ勇気を出して笑顔を作ってご覧

大丈夫

君の正直な笑顔は
きっと君の大事な人に通じるはずだよ

 

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淡き想いを空に浮かべ
君の柔肌のぬくもりを思う
想いを積み重ね
言葉を連ねる

君を想いし日々は美しく
君に妬く日々は辛く長い

涙を重ね
耐えし日々は
君への愛深きゆえ

雪深き静かな野のごとく
風と雪の音のみ流し
光強き太陽を見上げながら
暖かき春を待つ

 

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大事だと言えるから
壊れないよう
壊さないよう
ガラスのような関係を
撫でるように
割らぬように

冷たい風が嫌いと
体を震わせたあなたを
あたためたいと
この肌のぬくもりを
伝えたくて
抱きしめた

どれほどのことが
あなたに伝わっているのかと
思っていたけれど
あなたさえ笑っていれば
それでいいと思った

 

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追いかけて
遠くなる

諦めて
追いかけられる

ゲームみたいな恋

そんな恋は
恋じゃなくて
児戯のような
ただの影踏み

 

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届かなかったりするのが悲しくて
高い空に手を伸ばすように声を出して
でも
心の声で
誰にも聞こえない

こんなに叫んでいても
苦しくても
誰にも聞こえない

怖がっているのは誰
震えて泣いているのは誰

氷の牢屋は冷たくて
夢幻の苦しみが晴れるのは
いつの日か

花の種は
雪深き下の土で芽生えを待つ

 

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響く声に耳を傾け
あなたのぬくもりを感じるほどに
肌を重ねられたのなら
この世界滅びようとも
私の心はこの宇宙に生き続ける
さよならを用意するよりも
愛を積み重ねたほうが
たとえもろくも形崩れようとも
記憶は永久に

 

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