暗く不安な顔
垂れた髪の隙間
覗く瞳 潤んでいた
空港のゲートを出たベンチで
座っていた少女
まるで世界に
否定されているかのように
まるで自分を
疎んでいるかのように
腕を組んで嬉しそうに笑う
タバコを吸って息を落ち着ける
不安が少し飛んだ顔
髪をかき上げてやると
空港の狭い喫煙所で
少し戸惑う少女
ようやく新しい
世界を迎えたかのように
ようやく想いを
確かめたかのように
雨雲がついてまわる少女に
眩しいほどの晴天が広がった
熱いほどの太陽で
熱いほどの口づけで
バスに乗り込んだ少女は
青年の手を握り
始まりを予感した
[2回]
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