見つめること
見つめられること
見つめあうこと
小さな思いが大きくなって
心地よい風が止まらなくなった
やがてただの荒野が野原になって
花がたくさん咲いた
涙も幸せも吸いこんで
大地に深く根をおろし
悲しみの荒野に咲き乱れた
今は雨も嬉しく
花弁を伝う雫も
葉を打ちはじけ飛ぶ雫も
みんな花を咲かす命になった
冷たい夜を溶かした命は星になって
夢を持った花を見守った
朝は希望を持った鳥たちが
はるか彼方の地平線を目指した
語ること
語られること
語り合うこと
繋がる思いが大きくなって
空を覆う絆が止まらなくなった
やがてただの石が宝石になって
心にたくさん散りばめられた
涙も幸せも吸いこんで
記憶に消えずに飾られ
悲しみの心を笑顔にした
今は誰かに微笑みかける
頬を伝う喜びも
絡めて離さない人の弱さも
空を羽ばたく大きな希望になった
甘美でゆれるあまたの心地よさは世界を満たす
あなたの素晴らしき存在を称え
人の世に生きる切り裂かれるような痛みと血を分かち合う
愛しきあなたを抱きしめ
闇夜に輝く星を見る
夜がしらみ始め星が消え
この地上にあなたという輝きが残る
強く握って離さない手の
この命の力を
胸のうねりに溶かし込んで
声が枯れるまで叫ぶ
あなたの名前を
命の咆哮は空に響き渡り反響する
激しく命の光が飛び交いぶつかり合う
すべては調和し溶け合う
ぶつかり合い変化し時が過ぎる
あなたの声が時にこだまする
繋ぎ繋がりあい
ゆられゆらぎあい
染めて染めあい
永久に広がり続ける波紋は
いくつもの濃淡をつけて
色をつけて泣き叫ぶ
生きていると嬉しさに泣き叫ぶ
闇夜が明けたとき
光は慈愛の母を形どる
月夜の罪は許され
心は静寂の中で浄化される
瞳から溢れる涙は汚れを洗い
すべてはあなたへと微笑み返す
この世界が体の中へと染み込んでくる時
あなたは命のゆらぎを感じている
おぼろげなものはしっかりと胸に刻まれ
あなたは命に呼ばれ続ける
永久に命に呼ばれ続ける
時が滅び去るまで刻み続ける